紀州田辺とっておき

田辺市地域ブランド推進協議会 紀州田辺とっておき

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紀州備長炭

全国的ブランド木炭「紀州備長炭(きしゅうびんちょうたん)」は、ウバメガシを原木とした非常に堅い白炭で、和歌山県の紀南地方を中心に製炭されています。
世界でも例のない硬さと重さを持ち、安定した火力を長時間持続できる、最高級の白炭です。
炭素が95%でダイヤモンドに近いので、非常に硬く、たたくと金属音がします。また一般に硬度15度以上の炭を備長炭といいます。
製炭技術は江戸時代に完成されたと言われており、現在もほとんど変わらない方法で製炭されています。「備長炭」の名は、江戸時代に紀州田辺藩の炭問屋であった備中屋長左衛門の備中屋の"備"と長左衛門の"長"の文字を採って名づけられたそうです。

紀州備長炭の特徴は、その特色ある製炭方法から生まれます。
もともと成長が遅く非常に堅い「ウバメガシ」を原木とし、備長窯と呼ばれる炭窯で数日間じっくりと蒸し焼きにされます。炭化の終わり頃に窯の口を開け、窯内に一気に空気を送り込みます。すると窯内の炭材や揮発成分に火がつき、窯内は1000℃を超える温度となります。これ により炭素以外の不純物はほぼ全て焼き尽くされ、炭化が進みます。これを「ねらし」といいます。頃合いをみて炭を窯外に引っ張り出し、素早く「素灰」とよばれる灰と砂の混じったものをかぶせ空気を遮断して消火します。
この素灰が炭の表面につき灰白色の炭になるため、白炭と呼ばれます。

工芸品

田辺市には、長い年月を経て、歴史と文化、豊かな自然に育まれ、受け継がれてきた伝統工芸品があります。
一品一品に手作りの素朴な味わい、温もり、優れた機能性等があり、私たちの生活に豊かさと潤いを与えてくれます。

皆地笠
皆地笠
その昔、源平の戦さにやぶれ、この地方に隠れ住んだ平家の公家が日日の生計を支えるために、この地方に産出する香り高い桧材をつかって笠を編み出し、これが熊野詣での堂上貴紳や庶民に広く愛用された故をもって 貴賎笠(きせんがさ) と称されてきました。
貴賎笠は、その産地の名をとって、またの名を 皆地笠(みなちがさ) ともいわれ、いまもなおその伝統が受け継がれています。
皆地笠は、伝統技術と素朴で肌目美しい桧材を用いて生かした工芸品です。材料である桧の油分が水をはじくため、雨よけ・日よけ共に万能です。また、風を通すので、とても涼しく軽くて丈夫です。桧の香りも魅力の一つとなっています。
松煙
松煙
「松煙(墨の原料となる煤)」の歴史は古く、後白河天皇(1155~1192)の頃から紀州の松煙が賞賛されていたという記録が残されています。
鈴木梅仙は、天保7年(1836年)1月11日、田辺市の下秋津村安井、鈴木喜平の二男として生まれ、学を以て身を立てようと志し、勉学に励んだが病弱のため断念し、松煙問屋を営む兄の家業を助けるうち、紀州の名墨藤代墨の故事にふれ、製墨の研究に打ち込み、やがて、すぐれた墨匠として知られ、明治・大正期を通じ、書家や芸術家などの用墨の委嘱を受けたことから、梅仙墨の名を高め、宮内省御用墨ともなりました。
松煙の生産は、昭和の戦前までつづき、特に最盛期の明治期には三千俵以上も取扱があったと記録されていますが、その後は、時代の波におされ、徐々に姿を消していき、昭和三十三年には終に生産する者が途絶えたようです。
その後、田辺市の鮎川地域で、古くから伝わる製造方法による松煙の生産が復活し、現在に至るまで松煙が生産されています。